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Theory2014年7月17日

演奏性の向上を目指して-平均律とフレット長

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ピタゴラス音律以来、1オクターブは12分割されることになりました。純正律も同様に12分割されていますが、ピタゴラス音律同様、音と音の振動比が一定でないために、移調ができないなどの演奏上の問題がありました。それぞれの音の周波数比を一定し、1オクターブを12分割するためには、以下の式を満たすXを求めれば良いことになります。平均律の全ての音の並びは以下の表のようになります。音名弦長振動数C= 1.0000=1.0000C#= 0.9439=1.0595D=0.8909=1.1225D#=0.8409=1.189……

Theory2014年7月17日

響きを重視した音律へー純正律

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中世になるとピタゴラス音律の基準となった完全5度以外 にも響きの良い組み合わせがあることがわかってきました。完全1度…振動比が1:1(同じ音)完全8度…振動比が1:2(1オクターブ上の音)完全5度…振動比が2:3(ド:ソ)完全4度…振動比が3:4(ド:ファ)長3度…振動比が4:5(ド:ミ)短3度…振動比が5:6(ド:ミ♭)長6度…振動比が3:5(ド:ラ)短6度…振動比が5:8(ド:ラ♭)これらの組み合わせによる響きの良さは不協和曲線(下のグラフ)によって明らかにされています。これを見ると1/1(完全1度)……

Theory2014年7月13日

音律の誕生-ピタゴラス音律

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ピタゴラス学派は万物の根源は数であると考え、音にも何らかの数学的規則が存在すると考えていました。この規則を見出すために同じ長さ、同じ材質、同じ張力の2本の弦を準備し、一方の長さを変えながら同時に2本の弦を鳴らして、2本の弦が最も調和して響く長さを調べていきました。一番調和するのは弦の長さが半分の時、すなわち周波数が倍(1オクターブ上の音)になったときで、次に調和するのは弦の長さがになった時でした。は素数の中で最も小さい2とそれに次ぐ3で作られた、極めて単純な数字であることから、この数字を基本に規則を組み立てていくことにしたのです。基本となる弦の長さを1とすると、【1回目】【2回目】……

Theory2014年7月13日

弦長と振動数の関係

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弦の基準振動数は以下の式で求められます。…振動数(Hz)…弦長(m)…張力(N)…線密度(kg/m)同じ素材で同じ張力で張った弦(√内の値が一定)であれば、振動数と弦長は反比例の関係にあることが判ります。すなわち弦の長さが短くなると振動数が大きくなる(音が高くなる)のです。弦の長さが1/2になると振動数は倍になりますので、1オクターブ上の音が出るということになります。