演奏性の向上を目指して-平均律とフレット長
ピタゴラス音律以来、1オクターブは12分割されることになりました。純正律も同様に12分割されていますが、ピタゴラス音律同様、音と音の振動比が一定でないために、移調ができないなどの演奏上の問題がありました。それぞれの音の周波数比を一定し、1オクターブを12分割するためには、以下の式を満たすXを求めれば良いことになります。
平均律の全ての音の並びは以下の表のようになります。
音名 | 弦長 | 振動数 |
C | = 1.0000 | = 1.0000 |
C# | = 0.9439 | = 1.0595 |
D | = 0.8909 | = 1.1225 |
D# | = 0.8409 | = 1.1892 |
E | = 0.7937 | = 1.2599 |
F | = 0.7492 | = 1.3348 |
F# | = 0.7071 | = 1.4142 |
G | = 0.6674 | = 1.4983 |
G# | = 0.6300 | = 1.5874 |
A | = 0.5946 | = 1.6818 |
A# | = 0.5612 | = 1.7818 |
B | = 0.5297 | = 1.8877 |
C | = 0.5000 | = 2.0000 |
全ての隣り合う音の振動比を一定にすることによって、ギターのような複数の弦をもったフレット楽器を作ることができるようになりました。それではギターのフレット幅はどのように決まるのでしょうか。弦長が640mmのギターの第1フレットの長さは以下の式で求めることができます。
1フレットの長さは約36mmであることが判ります。
この式から弦長Lのnフレット目の長さは以下のようになります。